この記事を読むと次のことがわかります。
- 具体的にAIがどのように仕事を奪うのか
- AIに奪われる仕事と生き残る仕事
- AIエンジニアになる方法
近年、AIの進化が著しい中で、多くの人々が「プログラミングはAIに奪われるのか?」という疑問を持っています。
結論から述べると、AIが進化してもエンジニアの仕事が完全になくなることはありません。
この不安を解消するために、AIとプログラミングの関係や未来について詳しく解説します。
どの仕事がAIに奪われるのか?
これも結論から述べると、以下の3点がAIに仕事を奪われる可能性が高いです。
- コーディング作業
- プログラミング設計書作成
- テスト作業
AI技術の進化により、一部の単純なプログラミング作業は自動化される可能性があります。
例えば、ChatGPTを使えばプログラミング言語の種別を問わず、知識も不要で、誰でも無料でプログラムが書けるところまですでに進化しています。
See the Pen うるう年判定フローチャート by 遊び心 (@nakagawakatsuyuki) on CodePen.
実際に書かせたプログラムをCodePenに投稿したので動かしてみてください。
このように、AIに指示するだけでプログラムを数秒で作成してくれるのですから、プログラマの仕事が奪われると感じるは当然でしょう。
他にも、プログラミング設計書の作成はDoxygen、テスト作業はJenkinsといった具合に、プログラマの仕事はどんどん自動化されています。
AIに奪われる仕事と生き残る仕事の違い
やはりプログラマの仕事はAIに奪われるのでしょうか?
これも結論から述べると、単純なプログラミングしかできないプログラマは仕事を奪われる可能性が高く、システムエンジニア(SE)は生き残る可能性が高いです。
プログラマの仕事がAIに奪われる理由
- 標準化されたタスク: 一部のコーディング作業は繰り返し行われる定型的なものであり、これらはAIによる自動化の対象となりやすい。
- コード生成技術: AIは特定のパターンを学習することで、簡単なコードの生成や修正を行うことができるようになってきています。
- バグ検出と修正: AIは既存のコードからバグを検出し、それを修正する能力も持ってきています。
SEの仕事がAIに奪われない理由
- 複雑な人間のコミュニケーション: SEの役割には、クライアントや他のチームメンバーとのコミュニケーションが不可欠であり、これはAIが難しく感じる領域です。
- 高度な判断が必要: システムの設計や統合には、多くの場合、状況に応じた複雑な判断が必要であり、これは現状のAIの能力を超えています。
- 経験と直感: SEの業務は、多くの場合、過去の経験や直感に基づくものであり、これはAIが短期間で獲得するのは難しいです。
- システム全体の理解: SEはシステム全体を概観し、各部分がどのように相互作用するかを理解する必要があります。これはAIが単一のタスクを自動化するのとは異なる、高度な能力を必要とするものです。
プログラマとシステムエンジニア(SE)の業務の違い
業務内容 | プログラマ | システムエンジニア(SE) |
---|---|---|
主要な役割 | ソフトウェアやアプリケーションのコードの記述 | システム全体の設計・統合・導入 |
具体的なタスク | ・与えられた仕様や設計書に基づいてプログラムの実装 ・コードのデバッグ ・ユニットテスト ・バグの修正 | ・クライアントや利用者からの要件の収集 ・システムの設計や仕様の決定 ・システムの運用やトラブルシューティング |
専門性 | 特定のプログラム言語や技術の深い知識 | ・システム全体の知識 ・プロジェクト管理 ・クライアントとのコミュニケーション能力 |
これらの違いから、特定のプログラマの仕事はAIによって自動化される可能性が高いですが、SEの仕事は人間特有の能力や経験を要するため、AIに容易に置き換えられません。
このように、プログラマから上流工程に携われるSEを目指せば、このAIが台頭するこれからの時代も生き残れます。
AIを作る側にまわる
AI時代のプログラマの生存戦略として、AIに仕事が奪われると感じるなら、AIを生み出す側にまわるという戦略も考えられます。
AIが多岐にわたる分野での導入が進んでおり、専門家の需要が急増している現状があります。
AI技術を理解し、それを実際に開発・運用できるエンジニアは、多くの企業から熱視線を浴びることでしょう。
なぜAIエンジニアになれば仕事を奪われないのか?
AIはプログラマから仕事を奪うかもしれませんが、代わりにAIを扱える人材が必要とされます。
AI自体はたんなる道具であり、AI自身が考えて行動することはできないからです。
項目 | AIに仕事が奪われない理由 |
---|---|
高い需要 | 現在、AI技術は多くの業界での導入が進められており、AIエンジニアやAIプログラマーに対する需要は高まっている。 |
特化したスキル | AIの専門知識を持つエンジニアは、一般的なプログラマーよりも市場価値が高くなると予想されている。 |
進化する技術 | AI技術も日々進化しているため、常に最新の知識やスキルを維持する必要がある。 |
AIエンジニアの需要と年収
AIは、すでに様々な用途で現代社会に取り入れられています。そのため、多くの業界でAIの重要性が高まっています。
経済産業省の『IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果』によると、需要が高まっているにも関わらず、AIエンジニアはつねに供給不足に陥っているため、AIエンジニアとしてのキャリアには大きな可能性が秘められています。
国税庁の『令和4年分民間給与実態統計調査結果について』によれば、例話4年度の給与所得者の平均給与は 458 万円です。一方、AIエンジニアの年収は、平均年収は652万円~861万円(給料BANKより引用)となっています。
海外のAIエンジニア場合、年収1,000万円以上とのデータもあり、AIエンジニアの年収は他の職種と比べて高額です。
AIエンジニアに求められるスキル・資格
AIエンジニアに必要なスキルとプログラミング言語は次のとおりです。
- スキル: 機械学習、ディープラーニング、自然言語処理、数学などの専門的な知識。
- プログラミング言語: PythonやRなど、AI開発に適した言語のスキル。
AIエンジニアを目指すといっても、特別な資格は必要ありません。
ただし、資格は自身のスキルを明示する手段や知識の確認として有効です。
また、資格取得の過程での学びは、AIの専門知識をさらに充実させる上で役立ちます。
- 資格: 一般社団法人日本ディープラーニング協会のE資格やGoogleのTensorFlow認定やMicrosoftのAzure AIなど
未経験からAIエンジニアになる方法
上記で解説したとおり、AIエンジニアになるために資格は必要ありませんが、専門的なスキルやAI開発に適したプログラミング言語を覚える必要があります。
勉強する際、独学で学ぶことも可能ですが、高い専門性が求められるAIのスキルをしっかりと身につけたいのであれば、AIに特化したプログラミングスクールに通うことをおすすめします。
プログラミングはAIに奪われる?:まとめ
- AIが進化してもエンジニアの仕事は生き残る。
- 単純なプログラミング作業は奪われる可能性が高い。
- SEやAIエンジニアになれば生き残れる。
- AIエンジニアを目指すなら専門的なプログラミングスクールで学ぶ。
AIの進化は止まりませんが、それに対応するための新しいスキルや知識を身につけることで、エンジニアとしての未来は明るくなります。
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