今回は、3月権利確定の銘柄のなかから、EPSが5年以上連続で増加している高配当株に注目し、おすすめの優良銘柄を17銘柄ご紹介します。
抽出方法は、株探から「1株利益」連続増加ランキングを参照しました。
ランキングの結果、2024年現在で、EPSが5年以上連続で増加している銘柄は168銘柄あることがわかりました。
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- なぜEPSの連続増加に注目するのか?
- 銘柄の選定基準。
- おすすめの高配当株17選。
この記事を読めば、非課税で高い配当を受け取りながら、将来的なキャピタルゲインも狙えるでしょう。
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第1話:なぜEPSの連続増加に注目するのか?
まず、EPSとは1株当たりの純利益のことで、その会社の稼ぐ力を表します。
そして株価は『株価=EPS×PER』という式で表せます。
ちなみにPERは株価がEPSの何倍で取引されているか、割安度を表しています。
この式から何がわかるかというと、EPS(会社が稼ぐ力)が増えれば、株価もそれに連動して上がっていくということです。
EPSが、株価に直接的な影響を与えているのです。
このEPSが連続的に増加すると、主に5つのポジティブな影響が生じます。
- 投資家の信頼と期待。
EPSが増加すると、投資家は企業の収益性が向上していると認識します。
これにより、投資家は企業に対してより高い信頼を持ち、株式を保有したり新たに購入したりする可能性が高まります。 - 株式の需要と供給。
EPSが増加すると、企業の収益性が向上していることを示すため、株式の需要が高まります。
需要が高まると、株価も上昇する傾向があります。
逆に、EPSが低下すると、株式の需要が減少し、株価が下落する可能性があります。 - 評価指標の改善。
株式の評価指標であるPER(株価収益率)は、EPSと関連しています。
EPSが増加すると、PERが改善され、株価が上昇する可能性があります。 - 株主への還元。
EPSが増加すると、企業は利益の一部を株主に還元する余裕が生まれます。
配当金の増加や自社株買いなどの形で株主に利益を還元できるため、株主は満足度が高まります。 - 企業の成長性の証拠。
EPSの増加は、企業の成長性を示す重要な指標です。
安定的なEPSの向上は、企業が健全に成長していることを示します。
総括すると、EPSの増加は企業の健全性や成長性を示し、投資家にとっても好影響をもたらすことになります。
これらの理由により、高い配当を長く受け取り続けることができ、かつ長期的に株価の上昇が見込めるようになるのです。
株主としては、安心して長期保有できますね。
第2話:銘柄の選定基準
では、EPSが増加し続けている銘柄を片っ端から買っていけば良いかというと、そうも言いきれません。
なかには業績が良いにも関わらず、株主還元に消極的な企業もあります。
すべての銘柄で株価の上昇や配当が約束されているわけではないので、業績が悪化に転じれば減配・無配転落のリスクは存在します。
特に、新NISAの成長投資枠で買いつける場合は、年間の非課税枠の上限が240万円までと決まっているため、どの銘柄に投資するべきか、しっかりと厳選した方が良いでしょう。
では、どんな基準で選べば良いでしょう?
おすすめは、長期的に配当とキャピタルゲイン(売買益)の両方を狙える銘柄です。
- 3月に権利確定の銘柄。
- EPSが5年以上連続で増加。
- 利回り3%以上。
- 10年以上無配・減配無し。
- PERが過去平均と比べてもそこまで割高ではない。
- 10年チャートで右肩上がり。
売上やEPS、配当の推移などは『IR BANK』が見やすいので確認してみましょう。
今回はたった168社なので、楽勝ですね♪
第3話:おすすめの高配当株17選
とはいえ、忙しい人のために代わりに調べておきましたので、これから紹介するおすすめの優良銘柄を参考にしてください。
ただし、情報は古くなっている可能性があります。
最終的な確認や売買判断は、ご自身で行ってください。
(1926)ライト工業
ライト工業は、東北地方発祥の企業であり、特殊土木工事において高い技術力を持つことが特徴です。
優れた技術力を持ち、法面や地盤改良などの特殊土木工事に強みを持っています。
売上は右肩上がりで、EPSは5期連続で増加しています。
PERは9.73倍と、平年並みとなっています。
株価チャートは10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり64円で、利回りは約3.37%です。
配当性向は約32.0%ですが、配当性向は35%を目指しており、連続増配は11年継続しています。
権利確定月は3月のみの一括配当です。
(2114)フジ日本精糖
フジ日本精糖は、双日系の精糖メーカーであり、業務用市場に強みを持っています。
また、砂糖から作る食物繊維であるイヌリンの開発に注力し、機能性表示を取得して育成しています。
新たな事業領域として、機能性表示食品の通信販売事業を引き継ぎ、消費者向け市場の開拓に取り組んでいます。
売上は右肩上がりで、EPSは5期連続で増加しています。
PERは12.23倍と、平年よりやや割高となっています。
株価チャートは緩やかな下落基調から一転し、近年では右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり32円で、利回りは約3.12%です。
配当性向は約27.3%で、10年以上減配無しを継続しています。
また、株主優待の復活も行っており、個人投資家の増加にもつながっています。
株主優待の権利確定月は、9月です。
配当の権利確定月は、3月と9月です。
(2924)イフジ産業
イフジ産業は、液卵製販の業界で2位を占め、製パンや製菓向けに重点を置いています。
全国に4つの工場を持ち、安定した供給体制を整えています。
売上は右肩上がりで、EPSは5期連続で増加しています。
PERは7.46倍と、平年より割安となっています。
株価チャートは10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり48円で、利回りは約3.37%です。
配当性向は25〜30%を目標としており、現状は約25.8%なので、まだまだ増配の余地があります。
連続増配は6年継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(3495)香陵住販
香陵住販は、茨城県を拠点として不動産の売買、賃貸、仲介、管理を行う企業です。
自社での企画による投資用物件の開発も手がけており、不動産流通と不動産管理が主な事業となっています。
自社企画の物件が増加し、特に東京や中里のマンションや木造アパート物件の竣工が牽引力となっています。
売上は右肩上がりで、EPSは5期連続で増加しています。
PERは5.48倍と、平年並みとなっています。
株価チャートは上場以来キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり45円で、利回りは約3.10%です。
配当性向は約17.0%で、連続増配は6年継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(4748)構造計画研究所
構造計画研究所は、構造計算を中心としたエンジニアリングコンサルティング企業です。
創業以来、独自の技術を活かして防災コンサルティングにも注力し、住宅やエネルギー関連の開発においても実績を積み重ねています。
将来的な展望として、東京メトロの溜池山王駅構内の無人書店へのスマートロックの導入など、新たな取り組みが進められています。
さらに、持株会社体制への移行も検討されており、組織の更なる成長を目指しています。
売上は右肩上がりで、EPSは5期連続で増加しています。
PERは12.66倍と、平年並みとなっています。
株価チャートは10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり140円で、利回りは約3.51%です。
配当性向は約45.6%で、10年以上減配無しを継続しています。
権利確定月は、3月、6月、9月、12月の4回です。
(7570)橋本総業HD
橋本総業HDは、管工機材や住宅設備機器、空調機器の卸売業を展開し、全国展開しています。
各事業部門では需要の堅調さや価格転嫁の進展により連続増益を達成し、特に空調機器では家庭用が中心に好調を維持しています。
将来に向けては株式市場での浸透や本社の建設、海外での拠点整備を進めています。
売上は右肩上がりで、EPSは8期連続で増加しています。
PERは9.89倍と、平年よりやや割安となっています。
株価チャートは10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり42円で、利回りは約3.08%です。
配当性向は約31.6%で、連続増配は8年継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(8174)日本瓦斯
日本瓦斯は、関東地域を中心にLPガスや都市ガスの販売を行う会社です。
直販に特色があり、M&A戦略を通じて商圏を拡大しています。
また、近年では電力市場にも参入しています。
売上は右肩上がりで、EPSは5期連続で増加しています。
PERは24.36倍と、平年並みとなっています。
株価チャートは、ボラティリティはあるものの、10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり75円で、利回りは約3.16%です。
配当性向は約69.8%で、10年以上減配無しを継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(8411)みずほFG
みずほFGは、日本の3大メガバンクの一角を占めています。
その前身は旧富士銀行、第一勧業銀行、日本興業銀行の3行です。
現在は銀行、信託、証券の連携を強化し、多角的な金融サービスを提供しています。
経常収益は右肩上がりで、EPSは5期連続で増加しています。
PERは11.24倍と、平年よりやや割高となっています。
株価チャートは、新型感染症による暴落以前から続く下落基調から一転し、キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり100円で、利回りは約3.52%です。
配当性向は約38.7%で、8年間減配無しを継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(9769)学究社
学究社は、東京西部地域を中心に展開する小中学生向けの塾『ena』を運営しています。
特に都立中高一貫校への受験に強みを持ち、受験情報サイトも提供しています。
私立中学校向けの合格コースを新たに開校するなど、私立中学受験分野に積極的に取り組んでいます。
売上は右肩上がりで、EPSは5期連続で増加しています。
PERは12.28倍と、平年よりやや割安となっています。
株価チャートは、新型感染症による暴落以前から続く下落基調から一転し、キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり87円で、利回りは約4.16%です。
配当性向は約50.7%で、10年以上減配無しを継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(8584)ジャックス
ジャックスは、三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)傘下の信販大手です。
主力事業はオートローンであり、クレジットカードや信用保証も強化しています。
また、東南アジアにも事業展開しています。
売上は右肩上がりで、EPSは6期連続で増加しています。
PERは8.22倍と、近年ではやや割高となっています。
株価チャートは、緩やかな下落基調から一転し、新型感染症による下落以降は、キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり210円で、利回りは約3.85%です。
配当性向は35%に設定されていますが、現状は約30.4%で増配の余地があります。
連続増配は5年継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(9882)イエローハット
イエローハットは、カー用品販売で日本で2位の地位を占めています。
居抜き物件を中心とした出店戦略で、フランチャイズ向けの卸売りと自社直営店の2つの柱で事業展開をおこなっています。
売上は右肩上がりで、EPSは7期連続で増加しています。
PERは8.30倍と、平年より割安となっています。
株価チャートは10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり66円で、利回りは約3.44%です。
配当性向は約26.8%で、連続増配は14年継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(3288)オープンハウスG
オープンハウスGは、都心部の狭小戸建て住宅に特化した企業です。
建築に関する業務を仕入れから建築まで一貫して手掛け、特に都内23区などの狭小な敷地に建築する経験とノウハウを持っています。
売上は右肩上がりで、EPSは10期連続で増加しています。
PERは5.91倍と、平年よりやや割安となっています。
株価チャートは、この2年下落トレンドにありましたが、長期線がサポートラインとなり、直近では下値を切り上げています。
配当金は1株当たり166円で、利回りは約3.63%です。
配当性向は約21.5%で、連続増配は2013年に上場以来、11年継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(7164)全国保証
全国保証は、住宅ローン保証業界の中でも最大手であり、独立系の企業です。
主な事業は信用保証であり、これは住宅ローンの保証を提供することを意味します。
M&Aに積極的であり、事業領域を拡大し、ベンチャーへの投資も行っています。
売上は右肩上がりで、EPSは2012年に上場以来、12期連続で増加しています。
PERは12.61倍と、平年並みとなっています。
株価チャートは、多少のボラティリティはあるものの、10年間ゆるやかな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり170円で、利回りは約3.14%です。
配当性向は約35.6%で、連続増配は2012年に上場以来、12年継続しています。
権利確定月は、3月のみの一括配当です。
(2003)日東富士製粉
日東富士製粉は、製粉準大手であり、三菱商事傘下で連携を推進しています。
主力の小麦粉やミックス粉の出荷数量は横ばいであり、価格転嫁の浸透や生産合理化などにより微減益となりました。
業務用では食味や食感の差別化を追求し、海外子会社も現地進出の食品メーカーを深耕しています。
売上は右肩上がりで、EPSは12期連続で増加しています。
PERは12.43倍と、平年よりやや割高となっています。
株価チャートは10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり176円で、利回りは約3.22%です。
配当性向は約40.2%で、連続増配は8年継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(4752)昭和システムエンジニアリング
昭和システムエンジニアリングは、入力業務から受託計算、ソフト開発まで幅広い一貫したサービスを提供しています。
特に、証券や生損保向けのシステム構築に強みを持っています。
同社の主力事業は、ソフトウェア開発であり、金融業界では証券関連の需要が好調であり、銀行業界も順調に推移しています。
また、非金融業界では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴い、流通や小売りなどが成長しています。
売上は右肩上がりで、EPSは12期連続で増加しています。
PERは9.87倍と、平年並みとなっています。
株価チャートは10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり40円で、利回りは約3.03%です。
配当性向は約33.2%で、10年以上減配無しを継続しています。
なお、2017年に減配しているように見えるのは、2016年に5円の記念配当があったためです。
権利確定月は、3月のみの一括配当です。
(9433)KDDI
KDDIは、総合通信大手であり、主に携帯電話や光回線などの通信サービスを展開しています。
通信事業に加えて、物販などの非通信事業を伸ばし、ライフデザイン企業への転換を模索しています。
売上は右肩上がりで、EPSは12期連続で増加しています。
PERは13.78倍と、平年よりやや割高となっています。
株価チャートは10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり140円で、利回りは約3.07%です。
配当性向は約43.5%で、連続増配は、2009年のリーマンショックの時でさえも増配し、22年継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
(9799)旭情報サービス
旭情報サービスは、独立系の情報サービス会社であり、顧客企業のネットワークシステムの構築や運用に対して技術者を派遣するサービスを提供しています。
同社の主力事業はネットワークサービスであり、自動車関連や移動体通信などの大口顧客を中心に案件が増加しています。
さらに、旭情報サービスは、AI(人工知能)を活用した新規事業の開拓にも力を入れています。
ツールベンダーとの協業を通じて、生成AIを活用した新たな事業領域の探求を急いでいます。
売上は右肩上がりで、EPSは14期連続で増加しています。
PERは11.58倍と、平年並みとなっています。
株価チャートは10年間キレイな右肩上がりとなっています。
配当金は1株当たり44円で、利回りは約3.08%です。
配当性向は約36.6%で、10年以上減配無しを継続しています。
権利確定月は、3月と9月です。
EPS連続増加の高配当銘柄:まとめ
各おすすめ銘柄の、EPSの連続増加記録と配当利回りを列挙します。
証券コード | 銘柄名 | EPS連続増加期数 | 配当利回り |
1926 | ライト工業 | 5期 | 3.37% |
2114 | フジ日本精糖 | 5期 | 3.12% |
2924 | イフジ産業 | 5期 | 3.37% |
3495 | 香陵住販 | 5期 | 3.10% |
4748 | 構造計画研究所 | 5期 | 3.51% |
8174 | 日本瓦斯 | 5期 | 3.16% |
8411 | みずほFG | 5期 | 3.52% |
9769 | 学究社 | 5期 | 4.16% |
8584 | ジャックス | 6期 | 3.85% |
9882 | イエローハット | 7期 | 3.44% |
7570 | 橋本総業HD | 8期 | 3.08% |
3288 | オープンハウスG | 10期 | 3.63% |
7164 | 全国保証 | 12期 | 3.14% |
2003 | 日東富士製粉 | 12期 | 3.22% |
4752 | 昭和システムエンジニアリング | 12期 | 3.03% |
9433 | KDDI | 12期 | 3.07% |
9799 | 旭情報サービス | 14期 | 3.08% |
以上、これらは、長く持ち続ければ、金の成る大木に育ってくれるでしょう。
あなたもおすすめ銘柄があれば、ぜひコメントで教えてくださいね。
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