今回は、上方修正が期待できる高配当株を紹介します。
この記事を読めば、配当を得つつ、キャピタルゲインを狙うこともできるでしょう。
- 上方修正期待の高配当株3選
第1話:上方修正期待の高配当株3選
- 配当利回りが3%以上
- 過去10年無配・減配無し
- 売上高・EPSが右肩上がり
- 財務健全
- 営業キャッシュフローがプラス
銘柄のスクリーニングは、『株探』の『銘柄検索』から、『【第1四半期】時点、通期上振れ有望銘柄』を参照しました。
検索条件は、時価総額50億円以上、進捗率35%以上、直近進捗率が5年平均を上回る企業でリストアップされています。
第1四半期決算で経常利益の進捗率が高い企業は、通期計画が上方修正される可能性が高いです。
特に、過去5年平均より進捗率が高い場合、その可能性がさらに高まります。
検索の結果、2024年8月19日時点で該当する銘柄は、323ありました。
さらに、利回り3%以上となると、135銘柄に絞られます。
ここからさらに絞った3銘柄紹介します。
ただし、情報は古くなっている可能性があります。
最終的な確認や売買判断は、ご自身でおこなってください。
(4540)ツムラ
ツムラは、日本の医薬品メーカーで、特に漢方薬の製造・販売で知られています。
国内の医療用漢方薬市場で約80%のシェアを持ち、高齢者、がん患者、女性向けの処方薬に注力しています。
また、中国市場にも進出しており、グローバルな展開を図っています。
同社の対通期進捗率は、35.7%、5年平均進捗率は、29.0%となっています。
過去5年間でも上方修正を発表した実績があります。
売上高とEPSは右肩上がりで、今期は増収増益で過去最高益予想。
ROEは、10.11%で、ROAは、6.4%となっています。
PERは、10.4倍で、過去10年間の平均PERは、18.13倍。
今期予想EPS375.4円と、過去平均PERから計算すると、適正価格は約6,806円と、長期的に割安と判断できます。
10年チャートでの株価は、2,500円から4,500円くらいのレンジとなっています。
今期は売上・EPSともに大きく伸びる予想なので、レンジをうわ抜けるかもしれませんね。
2025年3月期、第1四半期決算短信を確認すると、国内事業の営業利益が大きく伸びていることがわかります。
財務状況は、自己資本比率が約63.2%で、利益剰余金は右肩上がり。
有利子負債は797億円で、有利子負債比率は29.43%と、健全と言えます。
キャッシュフローは、営業キャッシュフローがプラスで、現金が積み上がっているため、キャッシュリッチと言えます。
配当金は、1株当たり136円で、2年連続増配を続けています。
配当性向は、約38.7 %で、利回りは約3.48%です。
配当金についての株主還元方針は、ROE・DOE・自己資本比率から判断し、2031年度に向けて現在の配当性向40%から、段階的に50%を目指すとしています。
株主優待もあり、継続して3年以上、100株以上保有している株主を対象に、入浴剤バスハーブがもらえます。
権利確定月は、3月と9月です。
(5982)マルゼン
マルゼンは、業務用厨房機器の大手メーカーです。
主に外食産業向けの厨房機器を製造・販売しており、特に熱機器やベーカリー機器に強みがあります。
同社の対通期進捗率は、35.4%、5年平均進捗率は、29.9%となっています。
過去5年間でも上方修正を発表した実績があります。
売上高とEPSは右肩上がりで、今期は増収増益で過去最高益予想。
ROEは、8.23%で、ROAは、5.44%となっています。
PERは、12.5倍で、過去10年間の平均PERは、10.56倍。
今期予想EPS237.6円と、過去平均PERから計算すると、適正価格は約2,509円と、長期的に割高と判断できます。
10年チャートでの株価は、ボラティリティーがあるものの、右肩上がりとなっています。
2025年2月期、第1四半期決算短信を確認すると、インバウンドを含めた人流や消費活動の回復を受け、一般飲食店向けなどのルート販売が好調に推移しており、高止まりしている原資材などのコストや人件費の増加も吸収し、増収増益となっています。
本業の主力部門が好調だと安心して保有できますね。
財務状況は、自己資本比率が約66.7%で、利益剰余金は右肩上がり。
有利子負債はなく、健全と言えます。
キャッシュフローは、営業キャッシュフローがプラスで、現金が積み上がっているため、キャッシュリッチと言えます。
配当金は、1株当たり90円で、増配傾向を続けています。
配当性向は、約39.0 %で、利回りは約3.03%です。
配当金についての株主還元方針は、第63期有価証券報告書より、配当性向の目安は40%となっています。
株主優待もあり、300株以上保有している株主を対象に、クオカード1,000円分が、年2回送られてきます。
権利確定月は、2月と8月です。
(7893)プロネクサス
プロネクサスは、上場企業や金融商品運用会社向けにディスクロージャーやIR(投資家向け広報)の資料作成を支援する専門会社です。
主な業務には、決算開示、IPO支援、IR関連の印刷などが含まれます。
同社の対通期進捗率は、120.0%、5年平均進捗率は、116.0%となっています。
すでに通期進捗率を上回っていますね。
しかし上方修正の発表はまだありません。
過去5年間でも上方修正を発表した実績がありません。
3か月決算の過去実績を見ても上期偏重、特に第1四半期に偏重する企業であることがわかります。
それでも、第1四半期の進捗だけを見ても、過去実績よりも高いため、上方修正の期待が高まります。
2025年3月期、第1四半期決算短信を確認すると、経常利益が大きく伸びているのは、持分法で会計処理されている投資の売却益が計上された結果です。
売上高とEPSは右肩上がりで、今期は増収増益で過去最高益予想。
ROEは、9.44%で、ROAは、6.87%となっています。
PERは、11.7倍で、過去10年間の平均PERは、18.11倍。
今期予想EPS103.88円と、過去平均PERから計算すると、適正価格は約1,881円と、長期的に割安と判断できます。
10年チャートでの株価は、900円から1,400円くらいのレンジとなっています。
財務状況は、自己資本比率が約66.2%で、利益剰余金は右肩上がり。
有利子負債は30.8億円で、有利子負債比率は12.05%と、健全と言えます。
キャッシュフローは、営業キャッシュフローがプラスで、現金が積み上がっているため、キャッシュリッチと言えます。
配当金は、1株当たり52円で、増配傾向を続けています。
配当性向は、約51.6 %で、利回りは約4.27%です。
配当金についての株主還元方針は、同社ホームページより、配当性向50%以上を基準にしているとのことです。
株主優待もあり、100株以上保有している株主を対象に、クオカード500円分がもらえます。
権利確定月は、3月と9月です。
上方修正期待の高配当株:まとめ
紹介した高配当株の利回りを列挙します。
証券コード | 銘柄名 | 配当利回り | 対通期進捗率 | 5年平均進捗率 |
4540 | ツムラ | 3.48% | 35.7% | 29.0% |
5982 | マルゼン | 3.03% | 35.4% | 29.9% |
7893 | プロネクサス | 4.27% | 120.0% | 116.0% |
以上、上方修正が発表されれば、株価が適正水準まで訂正される可能性が高いです。
安いタイミングで仕込めばリスクも低いので、配当を受け取りつつ、楽しみに待ちましょう。
本記事の内容は、youtubeでも視聴することができます。
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