今回は、RSI的にさすがに売られすぎな高配当株を5銘柄紹介します。
- RSIとは
- 割安高配当株5選
この記事を読めば、テクニカルな売買判断を下せるようになるでしょう。
第1話:RSIとは
まず、RSIについて解説します。
RSIは、一定期間内の値上がり幅と値下がり幅を比較して、相場の強弱を数値化するオシレーター系指標です。
一般的には14日間の期間が使われますが、短期では9日間、長期では42日間が用いられることもあります。
0%~100%の範囲で推移し、80%以上は買われすぎ(売りシグナル)で、20%以下は売られすぎ(買いシグナル)となります。
このことから、RSIは逆張り手法に用いられることが多いです。
割安で買いたい高配当株投資家にとっては、うってつけの指標ですね。
ただし、RSIは強いトレンドが発生しているときには『ダマシ』となることがあります。
そのため、『移動平均線』や『ボリンジャーバンド』など、他の指標と併用することで、精度を高めることが推奨されます。
RSIは初心者にも使いやすい指標ですが、他のテクニカル指標と組み合わせて使うことで、より効果的な投資判断が可能となるでしょう。
- 移動平均線
一定期間の株価の平均値をつなげた線。
短期線が長期線を下から上に突き抜ける『ゴールデンクロス』は買いシグナル。 - モメンタム
株価の変動速度を示す指標。
モメンタムがゼロ以下からゼロ以上に上抜けると買いタイミング。 - ストキャスティクス
現在の株価が過去の値動きから見てどの位置にあるのかを数値化する指標。
数値が20~30%以下は売られ過ぎ、70~80%以上は買われ過ぎと判断。 - MACD
MACDは、短期と長期の移動平均線の差を利用した指標。
MACDラインがシグナルラインを下から上にクロスする場合、買いシグナル。 - ボリンジャーバンド
移動平均線とその上下に配置されたバンドで構成。
株価が下部バンドに接触した場合、買いシグナルとされる。
相場の反転を示す『逆三尊』などのチャートパターンも覚えておくと、より精度が上がりますよ。
- ダブルボトム
ダブルボトムは、株価が2回底をつけて反発するパターン。
2つの底の間にある高値を上抜けると買いシグナル。 - 逆三尊
3つの底を形成し、中央の底が最も深いパターン。
ネックラインを上抜けると買いシグナル。 - カップウィズハンドル
カップの形をした底と、その後に続く小さな調整(ハンドル)を形成するパターン。
ハンドルの上限を上抜けると買いシグナル。 - 三角持ち合い
株価が三角形の範囲内で収束し、その後にブレイクアウトするパターン。
上方にブレイクアウトすると買いシグナル。 - ボックス上放れ
株価が一定の範囲内で横ばいになった後、その範囲を上抜けるパターン。
上抜けると買いシグナル。
第2話:割安高配当株5選
- RSI(14日線)が20%以下
- 利回り3%以上
- 10年以上減配・無配無し
- 売上・EPS右肩上がり
RSIは、『株探』の『銘柄検索』から『オシレーター系の指標【主に逆張り】』の『RSI(14日線)20%以下』を参照しました。
結果、2024年7月26日時点で検索された銘柄は、251銘柄あり、さらに利回りが3%以上の銘柄は、85銘柄あることがわかりました。
このなかからさらに絞り、条件に合う5銘柄を紹介します。
ただし、情報は古くなっている可能性があります。
最終的な確認や売買判断は、ご自身で行ってください。
(4763)クリーク・アンド・リバー社
クリーク・アンド・リバー社は、映像、ゲーム、ウェブ、広告・出版などのクリエイティブ分野において、企画・制作を行うクリエイターのプロデュースおよびエージェンシー事業を主力とする企業です。
また、メタバースやNFT分野にも注力しており、医療職などの派遣も行っています。
RSIは6.95%と、短期的に売られすぎ。
過去10年間の平均PERは18.57倍で、2025年の予想EPS144.19円から計算すると、適正価格は約2,677円と、長期的にも割安と判断できます。
売上高とEPSは右肩上がりで、来期は増収増益で過去最高益予想。
配当金は1株当たり43円で、利回りは約3.08%です。
配当性向は約33.9%で、14年連続増配を続けています。
権利確定月は2月のみの一括配当です。
(6432)竹内製作所
竹内製作所は、建設機械の中堅企業で、特にミニショベルの製造が主力となっています。
また、クローラーローダーの開発において世界初を達成し、その製品は海外市場で高いシェアを獲得しています。
RSIは19.62%と、短期的に売られすぎ。
過去10年間の平均PERは12.04倍で、2025年の予想EPS576.92円から計算すると、適正価格は約6,946円と、長期的にも割安と判断できます。
売上高とEPSは右肩上がりで、来期は増収増益で過去最高益予想。
配当金は1株当たり200円で、利回りは約4.09%です。
配当性向は約28.8%で、13年連続増配を続けています。
権利確定月は2月のみの一括配当です。
(6653)正興電機製作所
正興電機製作所は、主に電力事業・環境エネルギー事業・情報事業及びサービス事業を行っています。
環境・省エネ技術にも強みを持ち、再生可能エネルギーや太陽光発電関連の事業も展開しています。
RSIは18.46%と、短期的に売られすぎ。
過去10年間の平均PERは13.44倍で、2025年の予想EPS110.96円から計算すると、適正価格は約1,491円と、長期的にも割安と判断できます。
売上高とEPSは右肩上がりで、来期は増収増益で過去最高益予想。
配当金は1株当たり40円で、利回りは約3.19%です。
配当性向は約35.4%で、増配傾向を続けています。
権利確定月は6月と12月です。
(8015)豊田通商
豊田通商は、トヨタグループの一員として、幅広い事業を展開している総合商社です。
RSIは12.61%と、短期的に売られすぎ。
過去10年間の平均PERは11.62倍で、2025年の予想EPS331.56円から計算すると、適正価格は約3,852円と、長期的にも割安と判断できます。
売上高とEPSは右肩上がりで、来期は増益で過去最高益予想。
配当金は1株当たり100円で、利回りは約3.49%です。
配当性向は約29.7%で、15年連続増配を続けています。
権利確定月は3月と9月です。
(9780)ハリマビステム
ハリマビステムは、ビルメンテナンス業界の中堅企業で、独立系の会社です。
主に首都圏を中心に事業を展開しており、医療施設や官公庁のビルメンテナンスが主な業務となっています。
また、民間の建物の管理業務も積極的に開拓しています。
RSIは20.00%と、短期的に売られすぎ。
過去10年間の平均PERは8.18倍で、2025年の予想EPS89.36円から計算すると、適正価格は約730円と、長期的には約3%割高と判断できます。
売上高とEPSは右肩上がりで、来期は増益で過去最高益予想。
配当金は1株当たり24円で、利回りは約3.18%です。
配当性向は約17.9%で、5年連続増配を続けています。
権利確定月は3月と9月です。
RSI的に割安高配当株:まとめ
紹介した割安高配当株を列挙します。
証券コード | 銘柄名 | 配当利回り | RSI |
4763 | C&R社 | 3.08% | 6.95% |
6432 | 竹内製作所 | 4.09% | 19.62% |
6653 | 正興電機製作所 | 3.19% | 18.46% |
8015 | 豊田通商 | 3.49% | 12.61% |
9780 | ハリマビステム | 3.18% | 20.00% |
以上、足元の相場では下落が続いていますが、今は売るタイミングではなく、むしろ買うタイミングをうかがうときです。
しっかりとテクニカル分析を身につけて、チャンスをつかみたいですね。
本記事の内容は、youtubeでも視聴することができます。
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