今回は『改訂新版 税金を払わずに生きてく逃税術』について解説します。
本書は、大村大次郎さんによる合法的な節税法を紹介する本です。
著者:大村大次郎さんのプロフィール
大村さんは、元国税局の調査官で現在はビジネスライターとして活動しています。
税金に対して批判的な見方をしていて、政府の税金の無駄遣いや、不公平な税制に対抗するための節税術や、脱税術を紹介しています。
大村さんは、自分の主張を『逃税術』という言葉で表現しているけれど、これは『脱税』とは違って、法律に違反しない範囲で税金を減らすことを意味しています。
本書では、日本の国家システムがボロボロであることを指摘していて、日本は先進国でありながら、多くの問題を抱えていると述べています。
例えば、新型コロナウイルス対策事業における持続化給付金の中抜き問題や、天下り構造など、日本のシステムの欠陥が明るみに出ているといった具合です。
そして、日本は、税金の取り方と使い方がめちゃくちゃであると批判していて『税金を払わないことが、日本国民の義務である』とまで主張しています。
本書を読めば、税金の知識と、正しい節税の技術を身につけられるようになります。
本書にキャッチコピーをつけるなら『税金を払わない権利を手に入れよう!』です!
税金を払わずに生きていく逃税術:要約
それでは、各章ごとに解説します。
序章:税金を払わない権利
本書の目的や概要など、紹介する節税法や、逃税術の合法性や、効果について触れています。
また、納税は、国民の義務ではなく『大罪』であるとし、政府の税金の無駄遣いや不公平な税制に対抗するための権利だ、という考え方を示しています。
第1章:税金の基礎知識
所得税・消費税・住民税・法人税・相続税など、主要な税金の計算方法や納税方法を分かりやすく説明しています。
また、税金の歴史や現状、問題点や改革案についても紹介しています。
第2章:サラリーマンの節税法
給与所得控除・社会保険料控除・住宅ローン控除・医療費控除。寄付金控除など、サラリーマンが利用できる控除の種類や条件を詳しく説明しています。
また、税金をとことん減らす方法や、年末調整や、確定申告の方法のコツも教えています。
第3章:自営業者の節税法
経費の計上方法や範囲・青色申告のメリットやデメリット・個人事業主と法人の違いやメリット・法人化のタイミングや方法・住宅ローン控除の活用など、自営業者が知っておくべき節税のポイントを具体的に説明しています。
第4章:相続人の節税法
相続税の計算方法や納税方法・相続税の節税対策としての生前贈与や遺言書の作成・相続税の非課税や減税の条件や方法など、相続人が知っておくべき節税のポイントを具体的に説明しています。
第5章:個人輸入の節税法
個人輸入とは、海外のオンラインショップやオークションサイトから自分のために商品を購入することです。
個人輸入では、消費税や関税を免除される場合があります。
その、個人輸入のメリットやデメリット・免税の条件や方法・注意点やトラブルの対処法など、個人輸入の節税のポイントを具体的に説明しています。
第6章:インボイス制度の節税法
インボイス制度とは、2023年10月から導入された消費税の仕組みの一つです。
インボイス制度では、消費税の課税対象となる取引について、売り手が買い手に発行するインボイスという書類に消費税額を記載することが義務付けられました。
その、インボイス制度のメリットやデメリット・対象となる取引や事業者・インボイスの発行方法や保存方法・注意点やトラブルの対処法など、インボイス制度の節税のポイントを具体的に説明しています。
第7章:iDeCoの節税法
iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことで、自分で年金を積み立てる制度です。
iDeCoでは、積み立てた金額が所得から控除されるため、所得税や住民税を節税することができます。
また、積み立てた金額は非課税で運用されるため、運用益も節税することができます。
この、iDeCoのメリットやデメリット・加入の条件や方法・積み立ての方法や運用の方法・受け取りの方法や注意点など、iDeCoの節税のポイントを具体的に説明しています。
第8章:その他の節税法
ここまでの章で紹介した節税法以外にも、知っておくと役に立つ節税法を紹介しています。
例えば、ふるさと納税やクレジットカードのポイント・株式投資や仮想通貨・海外旅行や移住など、さまざまな節税法を分かりやすく説明しています。
終章:税金の自由と自信
本書で紹介した節税法や、逃税術の効果や、意義について、再び強調しています。
また、税金に対する大村さんの考え方や、姿勢についても触れています。
税金を払わずに生きていく:まとめ
本書は、日本の税金システムに対する深い洞察と批判を提供する非常に挑戦的な一冊です。
大村さんは、元国税局調査官という立場から、税金の問題点や抜け道について詳細に解説しています。
特に印象的だったのは、著者が日本の税金システムの欠陥を指摘し、税金を払わないことを『国民の義務』とまで表現している点です。
これは、税金の使われ方に対する深い不満と、システムの改善を求める強い意志を感じさせます。
また、サラリーマンと経営者や、フリーランスの税金の払い方の違いを指摘し、それぞれの立場でどのように税金を払うべきかについての具体的なアドバイスが含まれている点も興味深かったです。
これは、読者に対して、自分の立場に応じた税金対策を考えるきっかけを与えてくれるのではないでしょうか。
全体として、本書は、日本の税金システムに対する批判的な視点を提供し、読者に対して税金に関する新たな認識を促してくれてる、おすすめの1冊となっています。
ただし、大村さんの主張は非常に挑戦的であり、読者は自身の判断で内容を受け止める必要があるでしょう。
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