【本要約】ザイム真理教 それは信者8000万人の巨大カルト|著:森永卓郎

ザイム真理教 本要約:お金・投資・経済

 今回は、森永卓郎さんの『ザイム真理教 それは信者8000万人の巨大カルト』について解説します。

森永卓郎さんのプロフィール

 森永卓郎さんは、経済アナリスト・エコノミスト・タレント・そして獨協大学経済学部教授で、専門は、マクロ経済・計量経済・労働経済・教育計画・オタク文化論などです。

 東京大学経済学部を卒業後、日本専売公社、経済企画庁、UFJ総合研究所などを経て、現職に至ります。

遊び心@webエンジニア
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そんな森永卓郎さんが、本書を通じて読者に最も伝えたいメッセージは『増税の洗脳から解放されよう!』です。

ザイム真理教:要約

 本書では、財務省が増税政策を止めない理由として、財務省が『ザイム真理教』というカルト教団になってしまったと説明しています。

 また、財務省の教義を守る限り、日本経済は転落を続け、国民生活は貧困化する一方になると警告しています。

財務省がカルト教団化した経緯

 ザイム真理教の源流は、1980年代の石油ショックにさかのぼります。

 当時の政府は、不況に対処するため、大量の国債を発行しました。

 引用元:財務省HP

 しかし、ザイム真理教は、借金返済のために経済を無視した増税を行い、それを正当化するために、政治家・マスメディア・そして国民に対しても洗脳を行うようになったとされています。

ガソリン価格の高騰についての議論

 ガソリン価格の高騰の原因として、政府が石油元売りへの補助金を減らしていることを指摘しています。

 円安の影響もありますが、主な原因は政府の補助金政策にあると説明しています。

財務省の影響力

 財務省が減税を嫌う傾向にあり、これが日本の経済政策に大きな影響を与えていると指摘しています。

 財務省は、自身の利権を守るために補助金政策を推進し、税金を減らすことを避けているとの見解を示しています。

政治家と財務省の関係

 日本の多くの政治家が財務省に影響されているとし、これが日本の政策決定における問題点である、と述べています。

 また、財務省の官僚が非常に優秀で、政治家を洗脳する能力があると指摘しています。

日本国債と財務状況の分析

 本書では、一般的な見解とは異なる視点で、日本の国債や財政状況を分析しています。

 特に、国債残高をネット(純量)で見るか、グロス(総量)で見るかによって、その額が大きく変わることを、指摘しています。

本書では、日本の国債残高が公表されているグロスの額の3分の1程度であり、実際の借金はほぼゼロに近いと主張しています。

この主張の根拠として、通貨発行益(シニョリッジ)の概念を取り上げています。

通貨発行益(シニョリッジ)とは

 通貨発行益(シニョリッジ)とは、政府や中央銀行が通貨を発行することによって得られる利益のことで、経済において重要な役割を果たします。

 これを簡単に説明するために、具体的な例を使ってみましょう。

 想像してみてください。
 政府が100円の紙幣を印刷するとします。
 この紙幣を印刷するのにかかる実際のコストはたとえば5円だとしましょう。
 政府はこの100円の紙幣を市場に流通させることで、実際には95円(100円 – 5円の印刷コスト)の利益を得ることができます。
 この95円が「通貨発行益(シニョリッジ)」です。

 この利益は、政府が新しい通貨を作り出すことで得られるため、税金や借金に頼らずに政府の収入を増やすことができます。

 ただし、通貨を過剰に発行するとインフレーション(物価の上昇)を引き起こすリスクがあるため、慎重に管理する必要があります。

 日本銀行が国債を発行することで得られる利益が、国の財源として使われる、という点が強調されています。

 そしてこの利益を、国民の生活を潤し、安定させるために使うべきだと論じています。

 さらに、アベノミクスに関しても言及されており、金融緩和・財政出動・成長戦略の三本の矢が歓迎される考え方であったと述べられています。

 しかし、アベノミクスが最終的に失敗したと分析し、その原因として、金融緩和で得たお金を国民に回さなかったこと、財政出動を掲げながらお金を借金の穴埋めに使ってしまったことを挙げています。

ザイム真理教:感想とまとめ

 本書は、日本の財政と経済政策に対する新しい視点を提供する一冊です。

 森永卓郎さんは、国債残高や、通貨発行益(シニョリッジ)に関する一般的な見解に疑問を投げかけており、深い洞察を与えてくれました。

 特に、日本の財政状況が思われているほど悪くない可能性を示唆し、アベノミクスの分析を通じて経済政策の理解を深めてくれました。

 日本の行く末を憂う人々にとって、新たな洞察を得るためのおすすめの一冊となっています。

遊び心@webエンジニア
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アイホン
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